ノンバンクでの融資とは

ノンバンクとは、銀行・信用金庫や、日本政策金融公庫等の政府系金融機関ではない金融会社のことです。銀行や日本政策金融公庫が融資を行ってくれない時、ノンバンクでの融資を目指す手があります。

ノンバンクにはいろいろあり、無担保融資に強い、有担保融資に強いなど、それぞれ特徴があります。ここでは、ノンバンクでの無担保融資を見てみます。

ノンバンクでの無担保融資の特徴

無担保融資を行うノンバンクには、ビジネクスト、ビジネスパートナーといったところがあります。ノンバンクの、銀行や日本政策金融公庫と比較してのメリットは、審査が厳しくないこと、また審査が早く、申し込んで1週間以内には融資実行できるスピードで審査をしてくれることです。一方デメリットは、金利が高いこと、金額が小さいこと、です。

ノンバンクでの無担保融資は、金額が小さく、ビジネクストやビジネスパートナーでは、初回はせいぜい150万円までです。返済実績をつけることで、融資を増やしていくことができます。１年ごと、決算をまたぐごとに、新たにノンバンクに審査してもらい、増やしていきます。金額が小さく１社からの融資だけで足りないのであれば、複数のノンバンクで借りることで金額を増やしていかなければなりません。

なおノンバンクの無担保融資の審査では、経営者の個人信用情報がとても重要です。ブラック情報。例えば別の融資（銀行や日本政策金融公庫を除く）を最近延滞した、現在延滞している、債務整理した、５年以内に破産した、などのブラック情報があると、審査がとても通りづらくなります。

消費者金融もノンバンクの一つ

ビジネクストやビジネスパートナーなどは企業に対して融資を行います。一方、経営者個人に対して融資をするノンバンクもあります。消費者金融と言われます。消費者金融には、プロミス、アコム、レイク、アイフルなどがあります。金利は15～18％と高いです。消費者金融の審査でも、個人信用情報はとても重要です。

なお消費者金融は、貸金業法で総量規制があります。個人で借りられる金額は、全ての消費者金融合わせて年収の３分の１までです。年収600万円の経営者であれば、消費者金融は増やせても総額200万円までです。

消費者金融から経営者が個人で借りて、会社に資金を移して運転資金として使うことができます。

銀行のカードローンやフリーローンもノンバンクの無担保融資と近い

ほとんどの銀行では、個人向けにカードローンという商品を出しています。カードローンとは、限度額が設定され、限度額内であれば借りたり返したりできる融資のことです。またフリーローンとは、使い道自由の個人向け融資のことで、毎月返済していきます。これらは金利が5～18％と高いです。

ほとんどの銀行のカードローンやフリーローンでは、銀行が提携しているノンバンクが保証会社で入っています。カードローンの審査は保証会社のノンバンクが行い、個人信用情報が審査で重要です。

なお消費者金融のルールである総量規制は、銀行の融資では適用されません。銀行カードローンも同じです。そのため、個人への融資の総額が年収の３分の１を超えても、受けられることがあります。銀行のカードローンやフリーローンで経営者が個人で融資を受けて、会社に資金を移して運転資金として使うことができます。

ノンバンクで無担保融資を受けるのなら銀行融資のリスケジュールを行う

財務内容や業績が悪く、銀行や日本政策金融公庫から新たな借入れがなかなかできない企業は、一時的にノンバンクを使わざるをえないことがあります。しかしノンバンクから借りるのであれば、銀行や日本政策金融公庫から受けている既存の融資のリスケジュールを行うべきです。リスケジュールとは、決められている返済スケジュールを、返済減額・返済猶予することです。

銀行や日本政策金融公庫から新たな融資が受けられない中、ノンバンクから借りる場合。それは会社を立て直すための資金と考えるべきです。ノンバンクから高い金利で借りた後、銀行や日本政策金融公庫の既存の融資をリスケジュールせず今までどおり返済を続けること。それは、ノンバンクからの高い金利の融資を使って、銀行や日本政策金融公庫からの低い金利の融資の返済を行うことと同じです。本末転倒です。