質問

銀行からの借入れ、半年のリスケジュール(返済減額・返済猶予)をしていました。また先々月、1年間のリスケジュール更新を銀行に依頼し、承認してもらいました。信用保証協会保証付で4本の借入れがあり、毎月、それぞれ元金1万円(4本で4万円)と、利息を支払うことになりました。

リスケジュールを行ってからも売上が上がらず、資金が減少する一方で仕入れ資金もない状況です。リスケジュールを行っている状態で、新たな借入れは難しいのでしょうか。また、借入れのない銀行でも新たな借入れは難しいでしょうか。それから、他の銀行での代表者個人での借入れも難しくなるのでしょうか。

(T様)

回答

銀行からの借入れについて。毎月、借入れの返済をし続け、借入れ残高が少なくなっていくから、新たな借入れができるものです。一方、リスケジュールを行っている状態では、借入れ残高が減少していかないので、新たな借入れはできないのが基本です。なお、建設業での工事代金回収までのつなぎ資金など、確実な回収による返済が見込まれる場合は借入れできることもありますが、銀行との交渉しだいです。リスケジュールを行っている銀行では新たな借入れは困難と考えておいた方がよいでしょう。

また、借入れのない銀行での新たな借入れの可能性について。あなたの会社は信用保証協会保証付融資をリスケジュールしていることから、借入れのない銀行では、下記の条件で、新たな借入れができる可能性があります。

  1. プロパー融資(信用保証協会保証付でない融資)であること。
  2. 新たに借入れを申し込む銀行に対し、他の銀行でリスケジュールを行っていることを知られないこと。

ただし、当然ですが融資審査があります。プロパー融資の方が信用保証協会保証付融資より審査は厳しいです。またリスケジュールを行っている状況では財務内容も良くないでしょうから、現実的には、新たな借入れは厳しいです。

このように、リスケジュールを行っている会社では、ノンバンクから借りたり、代表者個人で借りたりするケースが多いです。

ノンバンクとは、銀行や政府系金融機関ではない金融会社のことです。代表的なノンバンクには、ビジネクストやビジネスパートナーといった金融会社があります。金利は15%あたりと高くなりますが、一方でノンバンク1社から初回に借りられる金額は50~150万円あたりと少額であり、利息の絶対額は少額となります。

次に代表者個人で借入れできる先には、銀行やノンバンクのカードローン、消費者金融があります。借入れの名義は個人になります。これらも金利は5~18%あたりと高くなりますが、借りられる金額は1社から30~300万円あたりと少額になり、利息の絶対額も少額となります。

以下、まとめです。

  • リスケジュールを行っている銀行では、新たな借入れを行うことは困難。
  • 現在借入れしていない他の銀行から新たな借入れができないことはないがハードルは高い。
  • 以上から、ノンバンクから借りたり、個人で銀行やノンバンクのカードローンや消費者金融から借りたりすることが、最も借入れできる可能性が高い。ただ1社から借入れできる金額は少額となるため、複数を組み合わせて金額を大きくすることを目指す。