質問
社員３名の会社です。現在、融資を受けている２つの金融機関に対し、融資を受けた後にできた新しい決算書を提出した方がよいのかどうか考えあぐねていまして、質問させていただきます。
１つ目の金融機関はＡ信用金庫。○○区の制度で信用保証協会保証付融資、運転資金で200万円の融資を受けている状況です。Ａ信用金庫の担当者に、新しい決算書ができたら決算の説明に訪問した方がよいのか、融資直後に確認したら、その必要はないという返事でした。受けた融資は信用保証協会保証付で、○○区から100%利子補給があり、融資額も小さいことから、初めて受けた融資でもそれで良いのかと思って１年ほどになります。この間、返済の滞りはありません。
２つ目の金融機関は日本政策金融公庫。特別貸付700万円で融資を受けています。こちらは当初、商工会議所のマル経融資を受けようとしていたところ、通らなかったものの、商工会議所から日本政策金融公庫を紹介いただき日本政策金融公庫から直接、融資を受けたものです。Ａ信用金庫と同じ時期に、日本政策金融公庫から初めて受けた融資です。返済の滞りはありません。
いずれも、融資を受けたあと最初の決算が昨年の６月でしたが、その時は決算書の提出をＡ信用金庫、日本政策金融公庫、どちらからも要求されていません。昨年６月の決算書は大幅赤字になってしまい、その対策をしているうちに今年度の半期が過ぎてしまいました。今期は黒字化しているので、状況は説明しやすくなっています。Ａ信用金庫と日本政策金融公庫、いずれも今後、追加融資を検討したいので、やはり決算書を提出しに行った方がよいのでしょうか。
（Ａ様）
回答
Ａ信用金庫との関係を深めていきたいのでしたら、信用金庫の担当者からは必要ないと言われていても、決算書を提出し、決算書の内容の説明に行った方が良いです。Ａ信用金庫からの融資は200万円と少額で、またＡ信用金庫は決算説明に来る必要はないと言っていますが、Ａ信用金庫との関係を強化するには、先方が不要と言ってもこちらから積極的に行っていくことが重要です。
そもそも銀行や信用金庫は、融資を出している企業に対し、新しくできた決算書の提出を要求してくるのが普通です。Ａ信用金庫が新しい決算書の提出を要求してこないのは、A信用金庫があなたの会社のことを気にかけていないと思われます。信用保証協会保証付で200万円の融資のみであれば、気にかけられなくても仕方ありません。しかしあなたの会社は、今後、融資を受けていくことを考えると、A信用金庫との関係を深めていった方が良いです。そのためにはA信用金庫から要求されなくても、自主的に新しい決算書を持参し、先方の担当者に説明した方がよいです。
また日本政策金融公庫の方は、新しい決算書の提出、説明に行く必要はありません。日本政策金融公庫は、新たな融資を申し込む時でなければ、新しくできた決算書の提出は要求されません。また日本政策金融公庫は政府系金融機関として、民間の金融機関を補完する存在です。Ａ信用金庫など、民間の金融機関との関係を強化していくべきです。
